【猫の破歯性吸収病巣】|めい動物病院 | 川崎市中原区の武蔵新城駅にある動物病院

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【猫の破歯性吸収病巣】

【猫の破歯性吸収病巣】|めい動物病院 | 川崎市中原区の武蔵新城駅にある動物病院

2025年4月15日

病気の説明

破歯性吸収病巣(Foral Odontoclastic Resorptive Lesion, FORL)は、猫に特有の歯の病気で、歯の表面(エナメル質)や歯の内部(象牙質)が破壊・吸収される病気です。 猫の約30-70%が罹患するといわれており、中高齢の猫に多く見られます。この病気は、歯の表面に小さな穴が開くように始まり、次第に大きくなって歯が崩壊していきます。進行すると歯髄(歯の神経や血管が通る部分)に達し、激しい痛みを引き起こします。主な原因は明確には分かっていませんが、免疫異常、炎症、栄養バランスの乱れ、遺伝などが関与していると考えられています。

破歯性吸収病巣は、以下の2つのタイプに分類されます。

Type 1(炎症性)

歯周病や歯肉炎を伴うタイプで、歯の根の周りに炎症が広がり、骨の吸収が進み、多くの場合、抜歯が必要となる。

Type 2(非炎症性)

炎症が少なく、歯が骨に取り込まれるように吸収されるタイプで、レントゲンで歯の根が不明瞭になるのが特徴。一部の症例では、抜歯せずに歯冠を削る処置が選択される。

症状のポイント

破歯性吸収病巣は初期段階では症状がほとんど見られませんが、進行すると次のような症状が現れます。

食欲の低下・食べ方の変化

・カリカリのフードを食べたがらなくなる

・片側の歯だけで噛むようになる

・食事中に口から食べ物を落とす

よだれ・口の異常

・よだれが増える(時に血が混じることもある)

・口を頻繁に気にする仕草をする(前足で口をこする)

・口臭が強くなる

痛みのサイン

・顔周りを触られるのを嫌がる

・食事の途中で突然動きを止める

・機嫌が悪くなり、攻撃的になることがある

その他の行動の変化

・グルーミングの回数が減る(痛みのため)

・体重減少や元気の低下が見られる


猫は痛みに強い動物ですが、破歯性吸収病巣が進行すると激しい痛みを伴い、生活の質(QOL)が大きく低下します。そのため、早期発見と適切な治療を受けることが重要です。

治療のポイント

破歯性吸収病巣の治療は、基本的に抜歯が最も有効とされています。進行した病変では歯の修復が困難なため、患部の歯を取り除くことで痛みを解消します。

抜歯(最も一般的な治療法)

・痛みを伴う歯を完全に抜歯することで、根本的な治療が可能

・抜歯後は口腔内の痛みが消え、食欲や生活の質が向上することが多い

・進行したType 1の病変では、歯根も含めて完全に除去する必要がある

歯冠切除術(Type 2の一部の症例に適用)

・歯根がすでに骨と一体化している場合、歯冠(歯の上部)のみを削除し、歯肉を縫合する方法

・歯根が完全に吸収されるのを待つため、炎症がない場合に限り選択される

疼痛管理(痛みの緩和)

・鎮痛剤(NSAIDsやオピオイド)の使用

・ステロイドや抗炎症薬による症状の緩和 ・一時的な緩和策であり、根本的な治療にはならない

定期的な歯科検診とケア

・半年から1年に1回の歯科検診を受け、早期発見を心がける

・破歯性吸収病巣はX線検査でしか発見できないことが多いため、定期的なレントゲン検査が推奨される

・口腔ケア(歯磨きやサプリメント等)を行い、他の歯の健康を維持する

まとめ

破歯性吸収病巣は多くの猫が罹患する疾患で、進行すると強い痛みを引き起こします。初期症状が分かりにくいため、食事の変化や口元を気にする仕草があれば、動物病院で診察を受けることが重要です。抜歯が最も有効な治療法であり、適切な処置を行えば痛みを取り除き、猫の生活の質を向上させることができます。定期的な歯科検診と口腔ケアを通じて、猫の健康を守りましょう。

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